バーチャルプランナー独自のデザインメソッド

バーチャルプランナーの資料デザインは、『読み手の理解を十分に引き出し、顧客の成果につなげる』という原則のもと、デザイナー個人の感覚や好みに頼ることなく、体系立てられたプロセスによって成り立っています。

最初に前提条件の把握とデザイン要件のすり合わせを行い、そのうえで情報整理からデザインルールの反映に至るまでの工程を進めます。その際、資料全体から個々のスライド、スライド内の細かな要素に至るまで意識を配りながら、一貫した思考でブラッシュアップを重ねていきます。

本ページでは、その一つひとつの工程における考え方と手法を、図解を交えて解説します。

バーチャルプランナーの資料デザインにおける思考プロセス

バーチャルプランナーの資料デザインは、前提条件の把握、デザイン要件のすり合わせ、そしてデザインプロセスという3つの工程を経て進められます。それぞれの工程における考え方と手法を、以下でご紹介します。

①前提条件の把握

資料作成にあたり、まずは営業担当者と連携し、以下のような前提条件を把握します。

  • 顧客情報(事業、業界、商材など)
  • 資料の種類・用途
  • 使用環境
  • 想定される読み手
  • 資料で主張したいこと・伝えたいメッセージ

これらを踏まえ、資料作成の際に決してずれてはならない軸となる『資料の目的(ありたい姿・ゴール)』を明確にしておきます。

②デザイン要件のすり合わせ

①の前提条件を踏まえ、最適なデザインをご提案するため、お客様へのヒアリングを通じてデザイン要件のすり合わせを行います。
すり合わせる要件の例は以下の通りです。

  • 資料の読み手に与えたい印象
  • 用途に合わせたスライドサイズ
  • 視認性や編集性を考慮したフォント選び …など

これらはデザイン全体の方向性を左右するため、お客様と明確に合意形成を図ります。

その際重要なのは、お客様の言葉を表面的に受け取って鵜呑みにするのではなく、その裏にある真意を翻訳することです。そのうえで、資料の読み手の属性(年齢層・性別・内容への理解度など)に適したご提案を行い、お客様との認識の齟齬を無くしていきます。

③デザインプロセス

バーチャルプランナーの資料作成原則は、『読み手の理解を十分に引き出し、顧客の成果につなげる』です。
これは、お客様に言われた通りに作ることや、デザイナー自身の好みや感覚のみで作ることとは異なり、「資料の目的(ありたい姿・ゴール)」を実現するということです。

この原則を実現するために、以下の4つのプロセスがあります。

資料全体・個々のスライド・スライド内の要素という3つの視点を細かく往復しながら4つのプロセスを繰り返すことで、バーチャルプランナーの原則に則ったアウトプットに仕上げていきます。

(1)情報整理とレイアウト

視線誘導を意識し、要素は基本的に読み手の視線の動き(上から下、左から右)に沿ってスライド上に配置します。

また、情報の論理構造(従属関係、並列関係、因果関係など)や優劣を、要素の配置順や間隔によって表現します。さらに、スライド内の要素の粗密によって読み手に与える印象も変わるため、その点も意識してレイアウトを整えます。

(2) 視覚的表現の洗い出し

スライド資料は、テキスト、図形・線、表、グラフ、画像といった要素で構成されています。これらの要素について、前段で定めたデザイン要件を満たすためにはどのような視覚的表現があり得るか、そのバリエーションを洗い出します。

着想を得る際は、デザイナー自身の知識や経験則だけでなく、以下のような様々なグラフィック表現も参考にします。

  • 他のメンバーが携わった過去事例
  • 世に出ているあらゆる資料
  • 最近トレンドとなっているデザイン

(3) デザインルール設計

候補に挙がった視覚的表現について、それぞれがどのような性質を持っているかを理解したうえで比較・検討し、デザイン要件を満たす最適なものを選択します。

そのうえで、テキスト、図形・線、表、グラフ、画像といった各要素に対し、サイズ、形状、種類、配色などのパターンを統一し、場合によってはおおよその使用比率まで含めてルール化します。

(4) デザインルールに基づいた反映

(3)で決めたルールに基づき、スライド上の各要素に視覚的表現を反映していきます。
各スライドでルールを順守することで、資料全体に一貫性を持たせ、読み手が違和感を抱かず内容に集中できるようにします。

一方で、重要なメッセージや役割の異なるスライドについては、あえてルールから外すこともあります。これにより読み手の意識に引っかかるフック(注目)を作り、内容に目を通す前にスライドの意図を予測できるようにします。

また、要素に視覚的表現を付加する際は、資料の納品後にお客様側でデータを編集されることも想定し、できる限りシンプルなデータ構造を心掛けます。

デザインルールを反映した実際の事例

デザイン要件と資料デザインの事例

ここでは、実際にいただいたご要望に対して、バーチャルプランナーがどのようなデザインでお応えしたか、その一例をスライドイメージとともにご紹介します。

ご要望

  • 強調箇所が、パッと直感的に伝わるようなデザインにしてほしい
  • 今までとは違う、生まれ変わった感をだしつつ、ビジネスライクで「信頼・誠実」な印象を持たせたい

デザイン面での解決

  • メインカラーにネイビーを選定し、スライド全体を引き締めて落ち着きと信頼感のある配色に
  • ブルーグレーをサブカラーに設定し、全体のトンマナをあわせながらも、配色のメリハリをつけることで、情報の優先度が直感的に伝わるよう整理
  • 情報量の多い資料なので、可読性の高いフォントの選定と規則正しく整列させたレイアウトで、情報ごとの塊を理解しやすく

ご要望

  • 先進的で比較的シンプルなデザインが希望
  • 「ビジネスライク」「落ち着いた」をベースとしたいが、見た目が淡々としすぎないようにしたい。見ていて眠くならないようにしたい

デザイン面での解決

  • 青のグラデーションを採用し、先進性と未来へ向かう期待感を演出
  • 強調したいスライドは、左帯にグラデーションを配置したレイアウトを採用し、本文ページのシンプルなテンプレートとメリハリをつける
  • 余白を広めにとって情報の密度を抑えることで、すっきりと洗練された印象に仕上げ、高い可読性を保つ

ご要望

  • コーポレートカラーに合わせた、明るくポジティブな「元気・にぎやか」な印象に仕上げてほしい
  • 親しみやすさを出しつつも、カジュアルになりすぎないようにしたい
  • 要件がしっかりまとまっていて、インパクトと読みやすさを両立させたデザインにしたい

デザイン面での解決

  • オレンジを大胆に背景色として採用し、クリーム色の角丸ボックスと組み合わせることで、明るいポップさと親しみやすさを演出
  • カジュアルになりすぎるのを防ぐため、イラストには落ち着いたくすみカラーを配色
  • 背景色2色をスライドごとに使い分け、資料全体にメリハリをつけることで印象的かつ飽きのこない資料に

まとめ

前提条件の把握からデザイン要件のすり合わせ、そして4つのプロセスを繰り返しながら仕上げていくデザインワーク——これらすべての工程は、『読み手の理解を十分に引き出し、顧客の成果につなげる』という一つの原則のもとに設計されています。

感覚や好みに委ねることなく、資料全体と細部を行き来しながら思考を積み重ねること。それが、バーチャルプランナーの資料デザインにおける再現性のある品質を支えています。

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